秋元康の詩の世界

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私が乃木坂46が好きなのは、その歌詞によるところが多いのです。

もちろん一人一人が魅力的なのは、言うに及びませんが。

今回は、「何度目の青空か?」という曲の歌詞から、その奥深さを味わっていきたいと思います。

 

彼女たちが歌う歌で興味を引くのは、人とうまく関われなかったり自分の中の

もう一人の自分が独白するような主人公が登場することです。

前者は「君の名は希望」「話したい誰かがいる」でしょうし、後者はこの「何度目の青空か?」でしょう。

秋元康の詩(あえて詩とします)は、確信犯的に矛盾するいいまわしで表現することがあります。

たとえば

膨大な時間と 何だってできる 可能性

といっておきながら

いつかやるつもりと 頭の中で思ってても 永遠は短い

と最初の文を否定するような表現をしています。「永遠は短い」ですよ。

私は、この歌詞の本当の語り手である人生の折り返しを巡った年齢の秋元康

が、思春期の少女にしゃべらせているように感じます。

自分も若い頃は、永遠は終わりのないものだと思った。でも、永遠であると思

うものは錯覚で、限りあることの方が多いんだよ、そんな彼の内省的な声が聞

こえてきそうです。

だからこそ、自分の上をこれまで繰り返し訪れたチャンスや機会を棒に振るな

若い人たちにエールを送っているのだと思います。

何度目の青空か?青春を見逃すな

この次の青空は いつなのかわからない だから今 空を見上げ 何かを始めるんだ 今日できることを…

この歌を聞いたことがない人は、一聴をおすすめします。そして、先ほど紹介

した曲を初めとして、ぜひ秋元康の世界に浸ってみてください。

 

何度目の青空か?(DVD付A)

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